2011年2月21日月曜日

あるご利用者の歴史を知って

こんにちは、もくせいの家です。

先日S様の娘様が「ホームでの話題つくりとして使ってください」と、S様の小学校の通知表や書き方、師範学校の卒業アルバムを持ってきてくださいました。
S様は認知症が進み、60年間やってこられた、和菓子店のおかみさん時代はあまり覚えておられません。今は8年間勤められた小学校の先生時代の記憶が一番強く残っておられ、毎日先生方との会議やスピーチの時のようにお話しをしておられます。
S様の小学校時代の成績は、「甲」「甲」「甲」が並び、身長「乙」・体重「乙」胸囲「乙」となっていて、小柄な勉強のよくできる子供時代だったようです。
 師範学校時代の研究資料に「布のしみ抜き」があり、今の私達の役に立ちそうです。他のご利用者からは「資料館に展示した方がいいね」と言われていました。
 卒業アルバムの写真を一目見られ、(写真を指差し)「校長先生」と言われました。
70年前の校長先生が一目で分るのですね。
認知症のため、最近の記憶を忘れてしまっても、昔の記憶はしっかり残られています。
ご利用者の歴史を知る事で、私たち介護者はより親身になって関わらせて頂くことが出来ます。
なかなかこのような貴重な思い出の品は残っていないかと思いますが、S様だけでなく、他のご利用者の思い出の品も見たいなと思いました。

新美サチ子

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